ドラゴン #6268 パンターG型後期生産型
スライド金型を多用して一体化を進める事で部品数を減らしつつも精密感は妥協しない、「スマートキット」第一弾。エッチングパーツもエンジングリル+キューポラ周りと言った必要最低限に留められ、マルチマテリアルの工作はちょっと...と言う方でも安心な間口の広い内容です。
また、今回のキットは誠実な研究者による長年の実車研究と地道な形状計測の
結晶とも言うべき素晴らしい内容で、現在世界最高の金型技術を誇るドラゴンとのコンビは、ベストのコラボレーションです。

別売り履帯の必要を感じさせないマジックトラック。センターガイドが見事に抜けています。組んだときの嵌合も良好です。

一組ずつ用意された、800mm鋼製転輪。一時直径860mmなのか、800mmなのか議論の分かれたパンター用鋼製転輪ですが、現在では800mmであることが明らかになっています。

こちらは通常の860mmゴム縁転輪。ゴムの内側の縁(リムとの境)の繊細な表現にご注目ください。

右側に謎の取り付け具(トロイカ氏の著書によると、赤外線暗視用ライトのマウント)が付いた、アゴつき防循。一体成型。アゴつき防循は全ての後期型パンターに装備されているわけではなく、終戦時のM.N.H.社の生産ラインにはアゴなしの防循をつけたパンターが並んでいるのが写っています。

こちらは正面形状。

多面抜きキューポラ。

金型の構造が咄嗟に頭に浮かばない、G型後期の大型誘導輪。一体成型。

仮組みなのでがたついています。

組み立て説明書 2コマ目の補足
※E4とE7(E5とE2)を選択するようになっていますが、一番後ろの転輪を鋼製転輪にする場合はE4(E5)を、ゴム転輪にする場合はE7(E2)を選択しておく必要があります。3コマ目を見れば解る事ですが、明確化のため掲載しておきます。
※G4とG8(G5とG9)を選択するようになっていますが、3コマ目でA19(ゴム製リターンローラー)を選択する場合はG4を、G24(G26)のスキッドをつけたい場合はG8(G9)を選択します。これも上と同じ明確化のための補足です。

選択部品について
キットには多くの選択部品がセットされています。主力戦車として大量に生産されたパンターですから、いろいろな組み合わせがあっても不思議ではありませんが、やはり実車の写真は気になるもの。参考になりそうな写真・図を調べてみました。

モデルホビー Sd.Kfz.171 Pz.Kpfw.V Panther (当店在庫切れ・再入荷見込みなし)
P.247 防循右側に取り付け具のついたアゴなし防循(F2)を持つパンター。砲塔側面の偽装フック(A2)は未装備。排気管の装甲カバーはC5(C6)。転輪は全てゴム?
P.252 やはり、防循右側に取り付け具のついたアゴなし防循(F2)を持つパンター。キューポラの対空機銃レール(B50)は廃止、砲塔側面に偽装フック(A2)を装備。最後の転輪は鋼製(G20-21)で、排気管の装甲カバーはC3(C4)。

パンツァーレック1(当店在庫あり)
P.78 アゴつき防循(左側面からなので金具の有無は不明)、砲塔側面に偽装フック有り、キューポラの対空機銃レールを装備。最後の転輪は鋼製。
P.79 アゴつき防循(左側面からなので金具の有無は不明)、砲塔側面に偽装フック有り、キューポラの対空機銃レールは廃止。最後の転輪は鋼製。排気管の装甲カバーはC5(C6)。

パンツァーレック2(当店在庫あり)
P12-P.13 見開き2枚の写真で同じ車両を紹介。アゴつき防循で、側面金具は未装備。砲塔側面に偽装フックがあり、キューポラの対空機銃レールは廃止。最後の転輪は鋼製。2色迷彩のパターンがよく解る。
P.85 排気管上部にカウル(G18+G19)を装備した珍しい車両。アゴ無し防循。

パンツァートラクツ No.5-3(当店在庫切れ)
市販で手に入るこのキットの解説本としては最右翼。5-200から5-207はまさにこのキットで再現している車両をイラスト化。
5-200〜5-203 M.A.N.で1945年4月に生産された車両、としてイラスト化。アゴ付き防循、対空機銃レールは無いが、エッチングMB1・MB2をとB54を装備した状態に描いてある。砲塔ベンチレーターカバーB35。偽装フックあり。機関室パネルはA34。リターンローラーはA19。最後の転輪は鋼製。排気管の装甲カバーはC3(C4)。
5-206〜5-207 M.N.H.で1945年4月に生産された車両、としてイラスト化。アゴ無し防循、対空機銃レール無しだが、エッチングとMB1・MB2とB54を装備していない(取り付けダボを埋める必要がある)。砲塔ベンチレーターカバーB36。偽装フック無し。機関室パネルはA35。リターンローラーでは無くスキッド(G24)。転輪全てゴム。排気管の装甲カバーはC5(C6)。
また、本書では、第一転輪用のダンパーはG型の生産当初、C20だったものの、途中でC19に変更されたと解説しています。同様にダンパーE14も生産の過程でE13に変更されたとしています。時期については記述ありません。