サイバーホビー(緑箱)#6556 1/35 IV号戦車J型中期型(1944年8月-9月生産車)
白箱の極初期/初期型に続く、中期型のJ型で8月から9月にかけての生産車です。キットは、スマートキット版IV号戦車のバリエーションで、組みやすく、かつ丁寧なリサーチに基づく精密なディティールが施されています。箱絵は、第115装甲大隊所属車。バルジの戦いではマウケ戦闘団に所属し、この戦いのクライマックスであるバストーニュを巡る激戦に投入されました。もちろんこの車両のデカールも入っています。エッチングは必要最小限のもので、多くの部分はプラのパーツも用意され、好きな方を使えます。

8月末以降の生産車の特徴は、排気管が筒型(消炎型)に変更になった事。また、砲塔上面のベンチレーターも大型化されています。
以下、グランドパワー2002/12の解説を参考に細かいところを見ていきたいと思います。

7月から砲塔上面に2トンジブクレーンを取り付けるためのピルツが装着されるようになりました。また、ベンチレーターカバーが装甲強化され、サイズも一回り大きくなっています。そのやや後方にある蓋は近接防御兵器を取り付ける穴を塞ぐためのもの。生産当初から穴だけは開いていたものの、肝心の近接防御兵器の生産が間に合わず、装着が始まったのは10月になってから。ただし、近接防御兵器は後付けで装備することも出来、箱絵では近接防御兵器を取り付けて描いています。大型化されたベンチレーターは近接防御兵器と干渉するため、取り付ける場合は、三日月形に一部を切り欠いています。キットには、近接防御兵器と、一部を切り欠いたベンチレーターカバーも含まれています。
砲塔後部のゲペックカステンとシュルツェンの隙間には荷物を搭載するための網棚が付くようになりました。この部分について解説している文献はあまり無いと思うのですが、現存するJ型には取付フックのみが残っている個体が複数在ります(グランドパワー1999/7に収録されているJ型現存車やアバディーンのJ型)ので、広く装着されていた可能性が高いです。

#6300 H型後期型との比較。生産時期としては約半年違う事になります。左フェンダー上にあった誘導輪調節工具が、予備転輪ラックの側面に移動しています。キットにはより簡略化されたタイプの車体ハッチも付属しています。

予備履帯ラックがリアパネルから右側面に移動し、装備枚数も増えました。シュルツェン架の形状が変更になっています。
砲塔側面のハッチから覗視孔とピストルポートが廃止されました。

砲塔上面の印象はやはり大きく違います。

J型からは動力旋回砲塔が廃止になったため、リアパネルの左にあった砲塔旋回動力を供給するための小型エンジンに付いていたマフラーが廃止されています。
リアパネル上部には用途の良く解らないコの字の板状フックが付くようになります。尾灯の形状は迷うところですが、見本は角形としてました。

右側面の燃料給油口ハッチが簡略化されています。上部転輪は2種類から選択できますが、箱絵の個体の戦場写真(GP2002/12 P.64)がこっちを取り付けているので、それに倣ってみました。

左側の機関室ハッチ上にある箱状のものは、冷却水フィルターの交換ハッチで、5月生産車から単純な箱形に変更になっています。
また、右側のハッチの取っ手が増設されています。7月から車体上面の装甲を16mmに増厚しているので、これに伴う重量の増大が関係しているのでしょうか?

 

 

1コマ目 C8の隠し穴を開口する指示がありますが、これは横置きマフラー用ですので開けてはいけません。ワタシ信じて開けて後から埋めました...