サイバーホビー(緑箱) #6675 1/35 25ポンド砲 Mk.II w/リンバー&クルー

25ポンド砲は、第二次大戦のイギリスを代表する野砲です。ドイツ兵が8.8cm高射砲に特別の思いを抱いていたのと同じように、イギリス兵に愛された大砲です。優れた発射速度、対戦車戦闘も行える汎用性など、非常に使い勝手の良い大砲であったようです。

25ポンド砲は第一次大戦で使用された18ポンド砲の後継として開発され、Mk.Iは18ポンド砲と同じ砲架に搭載されました。ドラゴンがキット化したのは、専用の砲架に換装したMk.IIで、専用砲架になったことで射撃が安定し、射程も延びました。また、砲を旋回するためのターンテーブルを装備したのが特徴となっています。Mk.IIは1940年5月から生産され、大戦期間を通じて使用されました。

Mk.IIは途中からマズルブレーキが開発され、強装薬の対戦車徹甲弾を撃つ事ができるようになりますが、ドラゴンはこれを付けていない初期型を再現しています。当時、イギリス軍の主力対戦車砲は2ポンド砲でしたが、小口径ゆえ威力も小さく射程が短いため、ドイツのIII号戦車やIV号戦車に対し、劣勢でした。これを救ったのが25ポンド砲で、北アフリカでは25ポンド砲無くしてイギリス軍の勝利は有り得なかったでしょう。

砲の旋回をする場合、大きく角度を変える場合は、A49を操作員が掴んで、ターンテーブル上を旋回させます。A4はこの際に摩擦を減らすためのソリです。このパーツにより、よほどの不整地で無ければ、大きく砲架を持ち上げなくても砲を旋回できます。A13は弾を押し込むためのロッドで、フィギュアFが持っている、パーツ4と同じ物です。フィギュアを使う場合は取り付けないようにします。

砲の旋回の微調整はB25のハンドルで行い、B13+B14の砲架がA47上で左右に旋回(各4度)できるようになっていました。この機構はタミヤのキットでは省略されていますが、ドラゴンのキットでは実物に忠実に再現されています。

25ポンド砲の照準器は間接射撃用と直接射撃用の2種類が付いています。C6の頂部に付いているのが、パノラミックサイトと呼ばれる間接射撃用の調整器です。間接射撃の際は、目標を直接視認できませんので、厳密には照準器では無く、観測班と共通に見える地上目標(もしくは観測班そのもの)までの距離と角度を計測し、砲の絶対位置を計測するのに使います。この際、距離の測定の補助に使われるのが、B23とB21の測量棒です。パノラミックサイトは精密機器ですので、輸送時には取り外します。

パノラミックサイトの実物写真です。
(キットが再現したモデルと製造時期が違うため、各部の形状が少し違います)
サイトは黒色ですが、リングの外縁は銀色になっており、塗り分けると良いアクセントになるのでは無いでしょうか。サイトの頂部は360度旋回します。この写真では直接照準器は取り外されています。パノラミックサイトを使用するときは、B12を寝かせて視界を確保します。写真の閉鎖器の前の砲身上に、キットには入っていないブロック状のパーツが写っていますが、これはマズルブレーキを付けた場合にのみ必要となるカウンターウェイトです。マズルブレーキの無い本キットには(キットの通り)付いていないのが正解です。

パノラミックサイトを外した状態です。

C9の頂部に付いているのが直接射撃用の照準器です。直接視認できる目標や対戦車戦闘を行う場合に使用し、A34に腰掛けた砲手によって使用されます。逆に言うと、間接射撃中はこの照準器は使用しません。直接照準器も精密機器ですので、輸送時は取り外して、B6に格納します。その下に付いている三角錐の突起は目標までの距離に応じて装薬の数と仰角を決めるためのレンジスケールです。

レンジスケールには細かい目盛りが描き込まれています。1/35ではちょっと再現は難しいと思いますが、腕に自信のある方はご参考になさってください。スケールのタブはキットでは省略されていますので、付け加えてやると精密感が増すのでは無いでしょうか。

キットはフィギュアを含めて210と言う非常に少ないパーツながら、本砲のプロポーションやディティールを巧みに再現しており、組立も容易です。タミヤのキットは長年モデラーに愛されて来た名作ですが、21世紀の水準で製作された本キットは正統な後継者として長く愛されるキットになると思います。

弾薬を運搬するNo.27トレーラーは25ポンド砲に欠かせないお供です。こちらも非常に少ないパーツ数でまとめられていながら、精密感はご覧の通りです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1コマ目
・以下のパーツの図示が入れ替わっています。
  A5←→A6、A11←→A12、A31←→,A32
・A24とA44を取り付ける指示が漏れています。下の写真を参考になさってください。

赤い矢印の部分を開口するとよりリアルです。

2コマ目
B26,B27の取り付け図示が漏れています。

4コマ目
B21とB23の図示が入れ替わっています。

5コマ目
A35はトラベリングロックです。輸送状態の場合は、写真の様にA45とA46の間に渡すように取り付けます。赤い矢印の部分の溝をC20+C21の下にあるフックと噛み合わせて砲身を固定します。

射撃状態の場合は、下の写真の位置に格納します。

7コマ目
E5の取り付け位置の図示が間違っています。下の写真の位置に接着します。

10コマ目
・MA2をE13/E14に取り付けるかのように描かれていますが、11コマ目の図を参考にE6に取り付けます。