アカデミー 1/35 M551 シェリダン \3,000(+税)

実車は1965年に制式化された、輸送機での空輸・パラシュートでの投下を考慮された空挺戦車です。アルミ合金の軽量車体(約17t)に150mmガンランチャー(対戦車ミサイルと通常弾どちらも発射可能)を搭載した異色の戦車。ベトナム戦争に始めて実戦投入され、改良型(M551A1)は、89年のパナマ紛争、91年の湾岸戦争でも実戦参加しています。キットはベトナム戦争時の仕様を再現した物で、コマンダーズキューポラ周りの防弾板や砲塔後部の大型ラックなどが付属します。

.50機銃を開口した以外はストレート組みで、製作時間は約11時間です。クレオスのサフ1200番をエアブラシで吹いています。
こうしてみると、未来的な感じさえする不思議な戦車です。

合いは非常に良好で、ヒケも殆どなく、最近のアカデミーの技術的進歩が窺えます。

基本的に説明書に従って組めば問題ありません。ただし、この戦車は前部フェンダー(C7)と履帯の間に殆ど隙間がありません。従って、誘導輪のアーム(B53(B54)+B7(B8))の位置決めは、誘導輪(C4+C8+C3)を接着した上で、C7を取り付けた車体上部と仮組を行って決めるべきです。私は適当に位置決めしたので、後から履帯が嵌らなくなり、一度アームを削り取るハメになりました。

キューポラ周りに防弾板、後部には大型ラックを取り付けたベトナム仕様のシェリダンをうまく再現しています。

スモークディスチャージャーと砲口はスライド型を使った一体成形・開口済みで真円が美しく出ている上に組み立ても簡単です。ドラゴンやトランペッターと言った新興メーカーの勢いがアカデミーにも良い影響を与えているようです。

側面のリベットもスライド金型を使って見事に再現されています。

アクセサリーとして、12個の.50機銃弾薬箱、燃料ジェリカン・水用ジェリカンが付属します。ラックにはナイロンメッシュが用意されています。ただ、このメッシュは切り取るのが難しい上に瞬間接着剤もあまり利きません。できれば真鍮メッシュなどに交換してやると良いでしょう。

実車の車体後端には小さい手摺り状の部品沢山付いています。C部品のランナーにはこれを再現するためのモールドがおまけで付いています。説明書には特に指示がありませんが取り付けてみました。

本当はもっとどっちゃり荷物を積んでやりたいところです。キューポラの.50口径機銃の弾薬箱はそのままでは防循と少し干渉します。

実戦投入されたシェリダンは搭載弾薬の少なさ(通常弾20発、ミサイル8発)や車体強度の不足(榴弾を撃つとあちこちにクラックが入った)と言った点から、兵士には必ずしも好意的に評価されなかったようですが、歩兵部隊の火力支援には貴重な戦力でした。 既に実戦部隊からは引退してしまいましたが、現在はアグレッサー部隊でBMD空挺車両(シェリダンを設計したときのライバル)の役目を演じているようです。